メルモンは情弱4将・半袖氏インタビュー

2016年、peer将棋部初の「優勝」という快挙を成し遂げた「メルモンは情弱」チーム。
今回わたくしチリさざえは、チーム内で主に4将を務めた半袖氏にインタビューを敢行。
チーム結成の経緯や練習の様子、ポイントとなった将棋の局面などを解説いただいた。



− 半袖さん、本日はよろしくお願いいたします。

半袖:
よろしくお願いします。

− ずいぶん経ってしまいましたが、リレー将棋優勝おめでとうございます。

半袖:
ありがとうございます。まー自分はあんまり活躍してないんですけど(笑)

− 本日はいろいろお話を伺いたいと思います。よろしくお願いします。


半袖氏プロフィール
2008年よりpeer将棋部で配信開始。
振り飛車党で、得意戦法は角交換振り飛車。
リレー将棋は2010年の「ずっとトイザらスキッズ」チームで初出場。
昨年6回目の出場となった「メルモンは情弱」でpeer将棋部初の優勝を成し遂げた。




 「次出るときはもっとぬるぬるしたチームで出ようかな(笑)」



− まず、チーム結成の経緯を教えてください。このチーム、半袖さんだけ振り飛車党ですよね。 居飛車のチームになぜ半袖さんが加入することになったんでしょうか?

半袖:
trさんが「居飛車の最新型を研究する」チームを作りたい、ということで、当時リスナーだったみるふぃさんを誘ったのがチーム結成のきっかけです。 trさんとみるふぃさんで合計レート4400くらい。 残り2人をw(´・ω・`)ノシ(よかおじ)とxenophobeさんで組む想定だったのですが、xenophobeさんと連絡がつかなかったので、私が入ることになったようです。

− 居飛車党のチームに入ることに抵抗はなかったんでしょうか?

半袖:
もともとそんなにこだわりはなかったので、お声掛けいただけるなら、という感じでした。 4将固定ならそこまで居飛車振り飛車は関係ないですし。 ただ、自分は終盤力があるタイプではないので、そこで迷惑をかけないようにしないとなー、という不安はありました。

− 結成後の練習はどんな感じでやられてましたか?

半袖:
週に1回、いや2回だったか?戦型を1つ決めて前半60手の方針を決める、というものでした。 みるふぃさんの序盤研究の形をよかおじ、trさんで掘り下げる、という感じですね。 対振りの研究もあったので、私自身もとても勉強になりました。

− 週2回ってことは、かなりガチで研究されていたんですね。

半袖:
何度かリレー将棋には出させていただいてますが、事前研究の量は他のチームの比ではなかったです。 trさんが終始引っ張ってくれてたのでとてもやりやすかったですね。 まあ、次出るときはもうちょっとぬるぬるしたチームで出ようかなとか思いますけど(笑)

− ちなみに、よかおじさんはチームチャットではどんな感じなんでしょうか?

半袖:
当然、「そかw」とか「やねw」しかチャットしません。trさんも大変だったと思います。


チーム名決めチャットの様子。「冬でも薄着ーズ」は残念ながら採用されなかった



 「5将よかおじに責任をなすりつけました」

− それでは将棋の振り返りにまいりましょう。まずは予選。メルモンチームは予選を2連勝で勝ち進みました。

半袖:
合計レートでも6400近い上位ですし、予選は問題なく通過できるだろうと思っていました。初戦の「S-1」はかなり強敵でしたが。

− その初戦の戦型は相手の四間飛車に居飛車穴熊。これは予想通りだったんでしょうか。

半袖:
そうですね。

− ポイントの局面を教えてください。

半袖:
3将みるふぃさんが攻めを繋げて、4将の私にまわってきました。 しばらくは攻めのターンが続いたんですが、だんだん細くなってしまい・・・そしてこの局面ですね。▲4三金と打ちました。

拠点の歩を守る▲4三金打。ソッポの金打ちに控室は騒然とした

− 控室が騒然とした一手ですね。中継のかーみさんは「これはちょっとメンタル来ている」と解説してました。

半袖:
いやまあ、でもそんなに悪い手じゃないと思うんですよね。 無理に踏み込んで攻めが無くなるよりは、局面を長引かせた方がいいと思いますし。4将の相手はレートも格上でしたから。

− 5将よかおじにつなげた好リレー、ということですね。

半袖:
責任をなすりつけました。

− 以下、5将よかおじも難しい局面が二転三転する将棋でしたが、なんとか6将trさんが決めきりました。

半袖:
よかおじのところもかなり難解な局面だったんですが、根性の自陣飛車受けとかも飛び出して、終始流れはこちらに向いていたと思います。


 「歴史に残る一手を指せましたかね(笑)」

− 続く「九連宝塔」チームとの対局も勝利して、本戦トーナメントへ進出しました。 メルモンチームは合計レートの関係で、本戦1回戦もシードになったんですよね。

半袖:
いきなりベスト8ですからね。びっくりしました。

− ベスト8の相手は「異次元の特殊部隊」チームでした。ここでいよいよ相居飛車となりました。

半袖:
居角左美濃でしたね。これも事前研究通りの将棋でした。 3将みるふぃさんの△8九銀がすばらしい一着で、これで一気に優勢になりました。 2戦ぶりに4将の私にも回ってきたんですが、こちらに負けがない形だったんで落ち着いて寄せることができました。

“輝手”△8九金。高段エースは1手で局面を優勢に手繰り寄せる力がある

− そして問題のベスト4です。相手は「ものぐさな木曜日」チーム。 結果は皆さんご存知の通り、相手の反則(Rの高い別IDを持っている)でメルモンチームが決勝進出となりました。

半袖:
将棋は完敗でした。私も「2三コスモ」とかいう手を指しまして、まーひどい将棋でした。 ある意味、歴史に名を残す手を指せたとも言えますが(笑)。 これが敗因になっていたら罰ゲーム24時間配信では済まされません。


半袖氏の「2三コスモ」。自戦記にはこのときの心情が詳しく綴られている

− でも相手が棋力詐称してたわけですからね。事前研究の中でそんな話は出てたんでしょうか?

半袖:
よかおじが相手の棋譜研究をする中で、1人の方が別IDで過去にリレーに出ているらしい、という情報は掴んでいました。 でもクメールしたわけではないので、久米氏が自力で検証して発覚したんだと思います。 もっと前の段階で取り締まってほしいですけどね。 みるふぃさん相手にあれだけの将棋を指すわけですから、まあそういうことだったんだろうなー、という感じです。

まさかの決勝進出に湧くチームチャット。


 「全メンバー大活躍です」

− そして決勝。peer将棋部としては初の舞台となりました。

半袖:
1回負けている身なので、わりと4人とも気楽に決勝を迎えられたような気がします。

− 決勝の相手は「5回コールド」。戦型はついに、“みるスペ”こと角換わり左美濃になりました。

半袖:
先手でも後手でも角換わりにはできるだろう、という事前の研究はありました。 ということでよかおじが、初手から30手までの手の流れで、みるスペに踏み込む形、自重する形を徹底的に叩き込んでくれました。 1将の相手がsawayaka氏という、リレーではおなじみの低級の方だったため、みるスペが入れば短手数で押し通せる、というチーム内の共通認識はあったと思います。

決勝前のチャット。わりと饒舌なよかおじ氏。

− 実戦はみるスペが見事発動。仕掛けの入口で2将trさんに回りました。

半袖:
いやー、ここからのtrさんの指しまわしがホント見事でしたよね。観戦記になってないのがとても惜しいんですけど(笑)。 trさんは今回のリレー全体を通してミスらしいミスが全くなくて、この将棋はまさにtrさんの会心譜だったんじゃないかと思います。

− 終わってみれば62手の短手数で勝利。 エースみるふぃさんの「みるスペ」をよかおじが指して、trさんが優勢にして決める、という理想の展開でしたね。

半袖:
そうですね。全メンバー大活躍です。


 「今年は中継配信をがんばりたい」

− 以上、駆け足ですが将棋を振り返ってみました。 半袖さんとしては、この「メルモンは情弱」チームに入ってみて、改めてどのように感じましたか?

半袖:
やっぱ、3将にエースがいるのは強ええなと。 それに合わせて、1将2将が事前研究をしっかりやってくれれば、今回みたいな優勝という結果にまでたどり着けるんだなと感じました。 4将は飾りです。

− 半袖さんは今年、2017年のリレー将棋はどうされるんでしょうか。

半袖:
特に考えていません。自分が出るにしても出ないにしても、たくさんチームができるといいなと思います。 今年はルール変更で3人チームでの参加も増えるので、レートが少ないチームでも「1勝」「予選通過」を目標に頑張れるんじゃないかと思いますね。 あとは昨年中継配信が1回もできなかったので、そこはちょっと頑張って応援していきたいです。